立ツ鳥会議 ×  OKA TATSUNORIコラボ企画 短編映像シリーズ作品
『まだ悲しいことでしか泣けない』

立ツ鳥会議 ×  OKA TATSUNORIコラボ企画
短編映像シリーズ作品

『まだ悲しいことでしか泣けない』

今夜、家を出る。先生に会いに行くために――。教師と生徒、兄と弟、夫と妻、母と子。ごく短い電話のやりとりだけでつくる、ちぐはぐな距離感ばかりの5日間の風景。

立ツ鳥会議の新作会話劇とOKA TATSUNORI氏の映像/サウンドアートによるコラボレーション意欲作。劇場公演とは異なる新しいフィールドでの立ツ鳥会議作品をぜひお楽しみください。

【DAY1:兄と弟】

大人になり、年相応に疎遠になった兄弟。母親とも音信不通の兄に、弟が「安否確認」の電話を入れる。久々の会話は昔と変わらぬようで、変わったようで。高校教師の兄は何やら個人的な悩みがあるようだが……。

夏目修一(兄):ネルマイサゴ/夏目晴翔(弟):望月馬木人

【DAY2:教師と生徒】

昨日の兄は今日は先生として、教え子の布団の中からの電話を聞いている。彼女からのアプローチは日に日に距離感を誤りつつある。万事に中途半端なまま来てしまった先生は決意して一線を引こうとするが……。

夏目修一(教師):ネルマイサゴ/薗田朱里(生徒):本宮真緒

【DAY3:夫と妻】

一人娘が行方不明になり、妻が仕事中の夫に電話をかけている。動揺する妻と危機感の薄い夫の会話は温度差が広がるばかり。娘の失踪という一大事を前に、この頃は噛み合うことのない夫婦の日常が横たわる。

薗田久美子(妻):竜崎だいち/薗田守(夫):友井田亮

【DAY4:母と子】

家出はもう少しだけ長くなるが、この日、娘から自宅に電話がかかってくる。母と娘の間合いは、電波を通すと少し変わる。普段は言えない話にもなるが、不器用な二人のやりとりは不思議なほど逆説に満ちている。

薗田朱里(子):本宮真緒/薗田久美子(母):竜崎だいち

【DAY5】

娘の捜索を依頼する両親と警察官(1日目の弟は警察官なのだ)は、どちらもハズレを引いたと思っている。一方その頃、別の電話も鳴っていた。二つの電話が終わる時、距離感を巡る5日間の顛末もひとまず終わりを迎える。

夏目晴翔(警察官):望月馬木人/薗田守(夫):友井田亮/薗田久美子(妻):竜崎だいち/薗田朱里(生徒):本宮真緒/夏目修一(教師):ネルマイサゴ


映像・音楽:OKA TATSUNORI
脚本・演出:植松 厚太郎
企画・製作:望月 馬木人 小林 弘直